香椎由宇「名探偵コナン」でイメチェン

 


■「名探偵コナン」実写版ドラマSP出演

 「最初に出演依頼を受けたときは、『無理です』と…。絶対に自分にはできないと思っていました」と明かす。なぜ悩んだのか。本人が熱烈な「まんがファン」、なかでも「名探偵コナン」ファンの一人だからだ。

 「宮野志保は好きなキャラクターだし、『読者』としては謎のままでいてほしい。原作のイメージを壊してほしくない、というのがあったので」。原作のイメージを壊したくない…というのは、原作者自身がよく口にする言葉だが、彼女を説得したのは、実は「コナン」の原作者、青山剛昌。初の出演映画「ローレライ」を見たときからすでに気持ちを固めていたという。その熱意に、出演を決めた。

 子供から大人まで人気を集めるアニメ「名探偵コナン」の実写版ドラマSP「工藤新一の復活!黒の組織との対決」(17日午後9・0、読売系)。高校生探偵「工藤新一」は、主人公のコナンが、特殊な薬品で体を小さくされる前の本当の姿。コナンと同様、体が小さくなって小学生「灰原哀」となっている謎の少女・宮野志保を演じる。

           
 ≪コナンや哀らは出席したパーティーで殺人事件に遭遇。コナンは偶然食べたケーキが原因で、一時的に新一(小栗旬)の姿に戻り、事件解決に乗り出す。コナンと一緒にケーキを食べた哀も志保の姿に戻る。しかし、会場に、コナンの体を小さくした「黒の組織」が現れ、志保の身にも危険が迫る…≫

 もともと役作りをして撮影に臨むタイプではなかったというが、今回、初めてアニメのDVDを参考にした。「作品を見るのは怖い。ああしておけばよかったとか、終わったことなのに、そのことばっかりを考えてしまったりするので」。「すごく印象的な」目の動きなど志保になりきるため、なるべく現場でも1人で役に集中した。

 連続ドラマ「有閑倶楽部」(読売系)と撮影が重なり、ハードなスケジュールが続いた。それでも今回の出演は勉強になったという。「有閑…」は、連続ドラマなので「(回を重ねながら)作り上げていく」ことができる。一方、「コナン」は1話ですべてを作り上げなければいけない。

 「みんなでアイデアを出して探りながら撮影が進む現場で、『みんなそこまで深く掘り下げるんだ…』と強く感じました」

 現在大学3年生。多忙な毎日を送る一方で、大学生活を満喫している。「一切、『女優香椎由宇』として接している人はいない。それが本当に心地よい」。気持ちよく送り出してくれるスタッフ、好奇の目に対し「みんなと一緒だよ」と守ってくれる友達−。「本当に周りには恵まれ、助けられています」

 芸能界に執着はないと語る一方で、「大学と同じくらいにこの世界は居心地がいい」。常に自分でいなければならないことをしなくていいからだという。

 おとなしい性格の役柄を演じることが多いが、「全部イメージが先行しちゃうんですよ。でも人って一面だけではないですよね」。反発心はないが、「めちゃくちゃな役をしてみたい。私は皆さんがイメージしている香椎由宇じゃないと思うんで、それに一緒に挑戦してくれる監督と仕事がしたいです」と、次の役へ、思いは広がる。

 考えながらしっかりと話す語り口と、印象的な大きい瞳には、おとなしい人のイメージではなく、活発さと強い意思が感じられた。


 ■私の好きな言葉

 「3歩進んで2歩下がる。」−。さらさらとペンを走らせた。「結局1歩しか進んでないですけど、前に向かって1歩ずつ進めるんだったらいいかな…と」

 インタビューでは、毎年「今年の抱負」について質問される。「『マイペース』だったり『ゆっくり』と答えます。意味は同じですね」

 自分自身は「気分屋」なのだそうだ。「せっかちな日もあるし、すっごい慎重になりすぎちゃう日もあるし…」。しゃべらなくていいのであれば、しゃべりたくないこともあるという。

 この日も立て続けに取材が続き、取材する側としては少々ドキリとする答え。そういえばカメラを見つめる目も何となく厳しかったような…。「ちなみに今日は?」。質問を投げかけた。「ゆっくりですね。今日はゆっくり半歩ずつ」。笑い声とともに笑顔が広がった。インタビューする側をも安心させる、そんな笑顔だった。

【プロフィル】香椎由宇
 かしい・ゆう 昭和62年2月16日生まれ。雑誌でモデルデビュー。映画「ローレライ」(平成17年)でヒロイン・パウラ役を好演し、本格的に女優としての活動を開始。「リンダ リンダ リンダ」、「DEATH NOTE(前編)」などに出演。テレビドラマも「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」(関西系)など多数。
 現在、ドラマ「有閑倶楽部」(読売系、18日最終回)では、茶道の家元の娘で優等生の白鹿野梨子役を演じる。また、放送中の「ユニクロ」や「ソニー」などのCMでも透明感にあふれたキャラクターが人気。雑誌「BARFOUT!」には、趣味や好きな音楽などについて記したエッセー「どうぞごゆるりと…」を連載中。

香椎 由宇(かしい ゆう、1987年2月16日 - )は、日本の女優。神奈川県出身。
ホリプロ所属。日出女子学園高等学校卒業。目白大学国語学英米語学科在学中。身長164cm。血液型O型。帰国子女(小学6年間をシンガポールで過す) 身長/164cm 資格/小型船舶免許2級趣味/写真、映画鑑賞、音楽鑑賞スポーツ/テニス、水泳、ソフトボール
略歴
• 父親の知人の紹介によりホリプロに所属する。
• 2001年、雑誌『mc Sister』のモデルとしてデビュー。日本リーバ(現:ユニリーバ・ジャパン)の「ポンズダブルホワイト」のCMで注目を浴びる。
• 2005年、『ローレライ』で映画デビュー。同年公開の『リンダ リンダ リンダ』では、第29回山路ふみ子賞映画新人女優賞受賞。
• 2007年4月から7月まで、大学のカリキュラムの関係でカナダで3か月間の語学留学研修のため、芸能活動を休止していた。そのため語学は堪能で、有閑倶楽部第七話でも一瞬ではあるが披露している。
人物
• 12歳までシンガポールで過ごした帰国子女である。
• 16歳の時に2級小型船舶免許を取得している。
• 趣味はカメラでニコン製フィルム一眼レフカメラFM3Aのシルバーを使用している。これは自身がファンと公言している宮崎あおいが愛用しているものと同じモデルのものである。また、バイクいじりも趣味のひとつである。
• 100万人に一人という左右対称性を持つ顔を有している。そのため歯の咬合も完璧で、ドイツの医学博士が標本にしたいと言ったほどである。
Base Ball Bearのベース担当、関根史織、女優前田亜季とはプライベートでも親交が深い。
• 日本のロックに深い関心を持っており、有名なバンドから下北沢界隈のインディーズバンドまで、幅広く好んで聞いており、日本のロックフェスや、ART-SCHOOLなどのライブでは度々目撃されている。本人のフェイバリットはART-SCHOOLPolarisLUNKHEADなどである。
• 喫煙者[要出典]。
主な出演
映画
真昼ノ星空(2004年(2006年公開)、監督:中川陽介) - サヤ 役(映画初出演)
ローレライ(2005年、監督:樋口真嗣) - パウラ A エブナー 役
リンダ リンダ リンダ(2005年、監督:山下敦弘) - 立花恵 役
大停電の夜に(2005年、監督:源孝志) - 梶原麻衣子 役
ホールドアップダウン(2005年、監督:SABU) - 赤井凛子 役
デスノート 前編(2006年、監督:金子修介) - 秋野詩織 役
パビリオン山椒魚(2006年、監督:冨永昌敬) - 二宮あづき 役
ユメ十夜 「第三夜」(2007年:監督清水崇) - 夏目鏡子
黄色い涙(2007年、監督:犬童一心) - 時江 役
テレビドラマ
• きまずっ!第1話(2003年、フジテレビ)
• WATER BOYS(2003年、フジテレビ) - 花村響子 役
女系家族(2005年、TBS) - 矢島雛子 役
• WATER BOYS 2005夏(2005年、フジテレビ) - 花村響子 役
• ヒューマンドラマスペシャル・天国へのカレンダー(2005年、フジテレビ系) - 橋本千尋
私の頭の中の消しゴム アナザーレター(2006年、GyaO) - 宮下紗季 役
• マイ☆ボス マイ☆ヒーロー(2006年、日本テレビ) - 南百合子 役
• 平成18年 文化庁芸術祭参加作品・熟年結婚 −妻への詫び状−(2006年、テレビ東京) - 篠田美紀 役
• 東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜 (2007年、フジテレビ系) - ボクの彼女・佐々木まなみ 役
• 真夜中のマーチ (2007年、WOWOW) - クロチェ 役
セクシーボイスアンドロボ 第3話(2007年、日本テレビ) - 山野月子 役
有閑倶楽部 (2007年、日本テレビ) - 白鹿野梨子 役
名探偵コナンドラマスペシャル第2弾「工藤新一の復活! 黒の組織との対決」(2007年、日本テレビ) - 宮野志保(シェリー) 役
その他のテレビ番組
音遊人(2005年10月-2006年3月、テレビ東京
ナンバーワンTV 水曜パーソナリティ(2005年6月-2006年6月、MUSIC ON! TV
• 感動地球スペシャル 伝説の白きライオンを求めて アフリカ国境なき動物の楽園(2007年3月3日、テレビ静岡
香椎由宇20歳、大阪着。〜東京タワーから通天閣へ〜(2007年4月17日、関西テレビ
香椎由宇・雑貨大国ベトナムの一週間(2007年9月18日、NHKハイビジョン)
CM
日本リーバ「ポンズダブルホワイト」(2002年3月-2003年3月)
• ロッテ「紗々」(2004年)
• パルコ「PARCOカード」(2006年)
花王ソフィーナ「HADA-KA」(2006年)
花王ソフィーナレイシャス」(2006年)
• CMのCMキャンペーン「すっとこどっこい」編(2006年)
東京都知事選挙イメージキャラクター(2007年)
ダイドー「MIUピュアウォーター」(2007年)
SONYCyber-shot」(2007年)
ユニクロ「フリース 女ともだち篇」(2007年)
ラジオ
SCHOOL OF LOCK! GIRLS LOCKS! 一週目担当(2005年10月-2006年9月、TOKYO FM
• GIRLS LOCKS!SUNDAY(2006年10月-2007年3月、TOKYO FM)
PV
コブクロ「雪の降らない街」
nobodyknows+「メバエ」 - ウルトラマンと共演
ゲーム
• GENJI(静御前の声)
DVD
クレメンティでお買いもの(ポニーキャニオン、2005年4月27日)
写真集
• you(リトルモア、2005年2月1日)
音楽
映画『リンダ リンダ リンダ』劇中のバンドPARANMAUMとしてCDを発売した。
[rakuten:asahi-record:12363070:detail]

you―香椎由宇写真集

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リンダリンダリンダ [DVD]

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真昼ノ星空 [DVD]

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