仙台市泉区のNPO法人「ナルク宮城」がボランティア活動をした時間を点数化し、点数分の福祉サービスなどを受けられる「時間預託ボランティア活動」を展開

ボランティア活動をした時間を点数化し、点数分の福祉サービスなどを受けられる「時間預託ボランティア活動」を展開している仙台市泉区NPO法人「ナルク宮城」が、サービス提供の担い手となる会員増に取り組んでいる。増員して会員層を厚くし、提供できるサービスの多様化を図る。スタッフは「事業規模を広げ、さまざまな要望に応えたい」と意気込んでいる。

 預託制度は、法人が会員から病院への車送迎や家事援助、買い物代行、育児など自分が受けたいサービスの要望を聞き、ほかの会員に引き受けてくれるようお願いする。

 頼まれた会員はボランティアとしてサービスを提供し、活動時間を一時間1点と計算してためる。持ち点はほかのサービスを受ける権利となり、必要になった時に法人に要請して別の会員からサービスしてもらう。

 会員は50―70代の仙台市民ら約260人。あまり多くない上、男性中心で、提供できるサービスは送迎などに限られていた。
 法人は本年度、発足10周年に当たり、これを機に会員を増やし、対応できるサービスを拡充することにした。

 定年退職者や主婦を対象に説明会を開き、入会を呼び掛けている。市内各地の地域包括支援センターと連携し、新たな需要も掘り起こす。

 法人はニッポン・アクティブライフ・クラブ(大阪)の宮城県支部として誕生した。全国にほかに約140支部あり、遠くで暮らす親の福祉サービスなども受けられる。

 法人の山本正男事務局長(69)は「活動を実のあるものにするには、ボランティアを担う会員を増やす必要がある。説明会を随時開き、参加を呼び掛ける」と話している。連絡先はナルク宮城022(379)9718。