尚絅(しょうけい)学院の教師や生徒たちが少数民族が通うタイの姉妹校の生徒たちを仙台に招くためのチャリティーコンサート

仙台市青葉区の私立中高、尚絅(しょうけい)学院の教師や生徒たちが27日、少数民族が通うタイの姉妹校の生徒たちを仙台に招くためのチャリティーコンサートを同校で開く。趣旨に賛同してくれた重い障害を持って生まれたスウェーデンのゴスペル歌手のレーナ・マリアさんが出演、生徒らの気持ちを後押ししてくれる。

 キリスト教系の同校は、タイで宣教活動をする日本人牧師の紹介で、2003年にタイ北部のティメガラ村にあるカレン族の「サハミット学園」と姉妹校関係を結んだ。タイは仏教国だが、カレン族キリスト教徒が多い。尚絅学院の生徒たちは2006年から毎年、現地でホームステイするなどの交流を続けている。

 カレン族の親からも「子どもたちに日本を見せたい」という声があがるようになった。しかし、焼き畑農業が主な収入の村の世帯年収は100万円ほどで、日本への旅費を工面することは難しい。そこで尚絅側がカレン族の子どもたちを招くことを計画し、学校のバザーで、カレン族の民族用品を売ったり、募金を集めたりしたが目標には届かなかった。

 レーナ・マリアさんは生まれつき両腕がなく、レーナさんの音楽活動や福祉についての授業を長年続けてきた同校の鈴木優子教諭が、支援のためのコンサートを依頼したところ、快く引き受けてくれた。さらに「お客がどれだけ集まるか分からないので、事前に出演料を決められない」という相談にも応じてくれ、チケット売り上げの何%という条件にしてくれた。

 コンサートは午後6時半から、青葉区広瀬町の同校礼拝堂で。定員1000人で、料金は2000円(当日2500円)。チケットは市内の楽器店でも販売している。問い合わせは、コンサート実行委員会(022・264・5881)へ。

( 読売新聞)