昨年10月に乳がんの再発・転移を発表し、闘病中だった歌手、川村カオリさん(38)が28日午前、都内の病院で死去した

昨年10月に乳がんの再発・転移を発表し、闘病中だった歌手、川村カオリさん(38)が28日午前、都内の病院で死去した。所属事務所が発表した。

 川村さんの公式ホームページには「川村カオリが、左乳がんの再発の為治療しておりましたが、本日平成21年7月28日午前11時01分、都内病院にて永眠致しました。ここに生前のご厚誼を深謝し謹んでご通知申しあげます。これまで応援して下さった皆様に深く感謝致します」と発表された。

 葬儀については「親族の意向により、親族、友人のみの告別式とさせていただきます」としている。 

 川村さんは90年代に「神様が降りてくる夜」、「翼をください」などの曲で人気を博した。04年に乳がんを患い、乳がん治療で左胸を失うなどした。回復後、音楽活動を再開したが08年10月に乳がんの再発・転移を公表した。サンスポより



川村カオリさん:38歳で死去 乳がん再発で力尽きる 事務所コメント全文
 08年に乳がんの再発を発表し、闘病しながら活動を続けてきた歌手の川村カオリさんが28日午前11時1分、東京都内の病院で死去した。所属事務所が発表した。葬儀は親族らで営む。

 川村さんはロシア出身。17歳のときに本名の川村かおりで歌手デビューし、デビュー曲の「ZOO」がヒットするなど話題を集める。モデル、女優としても活躍。04年に乳がんと診断され、手術を受けたが08年に再発、闘病の様子を公表し、乳がん早期発見啓蒙(けいもう)の「ピンクリボン運動」に力を注ぎながら音楽活動を続けていた。99年に結婚後、00年に長女を出産。07年に離婚後は長女の親権は川村さんが持っていた。事務所がファクスで送った公式コメントは以下の通り。

訃報

 弊社所属 川村カオリ(本名:川村かおり 享年38歳)は、かねてより左乳がんの再発のため治療をしておりましたが、本日、平成21年7月28日(火)午前11時01分逝去致しました。

 ここに生前のご厚誼(こうぎ)に深謝し、謹んでご通知申し上げます。

 尚(なお)、葬儀告別式はご遺族の意向により、親族ならびに友人のみにて執り行いたく、併せて御連絡申し上げます。

2009年7月28日
毎日JPより


川村かおり youtube

★川村 カオリ(かわむら-、1971年1月23日 -2009年7月28日)は、日本で活動していた歌手。本名及び旧芸名・川村かおり。モスクワ出身。英国四天王寺学園四天王寺大学)高等部卒業。

略歴
モスクワで貿易会社の駐在員を務めていた日本人の父とロシア人の母の間に生まれる。11歳の時に家族と共にモスクワから千葉県に移住。 都内の中学校に通いながら新宿Loftやツバキハウスなどにライブを聴きに行くうちに音楽関係者と知り合い、1988年に辻仁成プロデュースにより、「川村かおり」として(後にカオリに改名)シングル『ZOO』[1]および同名アルバムでデビュー。

1990年、『神様が降りてくる夜』が「邦ちゃんのやまだかつてないテレビ」のテーマ曲となりヒットする。1991年には『翼をください』[2]もヒット。また1989年4月から1991年6月までニッポン放送オールナイトニッポン」土曜2部のパーソナリティを務めた。

1991年、「東京の休日」で映画初主演。同年4月、当時の内閣総理大臣であった海部俊樹に、当時のソビエト連邦大統領ミハイル・ゴルバチョフとの晩餐会に招待された。1992年、エッセイ集「volume―僕の手の中」を発表。

1993年より活動休止し、ニューヨーク等で生活。1995年6月、音楽活動を再開しシングル「Big Beat」を発表した。1996年、NHK-BSのテレビドラマ「新宿鮫」に出演。1997年、「新宿鮫・毒猿」に出演。

1998年、クラブ向きの音楽制作を目的としたソロプロジェクト「SORROW」を開始し、クラブイベントでのDJとしても活動を始めた。また、モデルの坂田かよと共にクラブイベント「696」を開催し好評を博す。この頃、「川村かおり」から現在の「川村カオリ」に改名した。また同年、母が乳癌で死去。

1999年2月、「SOBUT」のギタリストであったMOTOAKIと結婚。同年、手塚眞監督の映画「白痴」に出演。

2000年、「SORROW」のメンバーに中村達也を加えてイベントを全国で展開。以降、夫を含む4人編成のバンドとしてインディーズで活動を続ける。2001年、ツアーの様子を自ら撮影したドキュメンタリー映画「696 TRAVELING HIGH」を発表した。同年、行定勲監督「贅沢な骨」に出演。また同年12月には長女を出産。2003年、ユニバーサルミュージックよりアルバムを発表し、メジャーデビュー。

2004年、乳癌が発覚。左乳房の切除手術と抗がん剤治療を経て、2005年に芸能活動を再開した。9月、フォトエッセイ「Helter Skelter」を発表。少女期に受けたいじめや、音楽活動の紆余曲折、乳癌を患った事とその闘病生活などを明かした。2006年、手塚眞監督の映画「BLACK KISS」で主演を務める。

また、国内アパレルブランド[3]のモデルとしてパリ・コレクションなどのファッションショーに出演。

2007年2月、「SORROW」の活動休止を発表。同年、北村龍平監督の「LOVE DEATH」に出演。6月、3年半の別居の末MOTOAKIと離婚。9月29日、ピンクリボン運動のイベントでトークショーに出演。「年に1度はマンモグラフィー検査に行ってほしい」と訴えた[4][5]。イベント終了後の記者会見では、話し合いを経て共に悔いの無い心境で離婚届を提出した事、長女の親権は川村が持つ事などを明かした[6]。

2008年10月1日、ブログでがんの再発を発表。同日に参加したピンクリボンフェスティバル終了後の記者会見では、昨年関節炎と診断された胸の痛みの原因が実際はがんである事が1月に判明、リンパ節・骨・肺の3ヶ所に転移しており、手術が不可能なため点滴での抗がん剤治療を続けている事を明かした[7]。

2009年1月23日、11年ぶりの誕生日ライブを東京・原宿アストロホールで行う。『バタフライ』など7曲を歌った。

同年3月18日に徹子の部屋にゲスト出演する。

同年3月22日、東京渋谷HMVでシングル『バタフライ』と書籍『MY SWEET HOME』の発売記念インストアライブにて、トークと『バタフライ』を1フレーズ歌い、握手会を行った。

同年4月4日、単発特番の川村かおりオールナイトニッポンが放送される予定だったが、体調不良のため川村本人は生出演せず、急遽『川村カオリのためのオールナイトニッポン』として放送された。MCは構成作家鈴木おさむ

同年5月5日、東京渋谷CCレモンホールにてライブを行った。全席完売の会場で全13曲を歌い、合間にオールナイトニッポンの公開録音を行った。公演中は椅子に座った状態だったが、アンコールの『ZOO』ではギターを抱えて立って歌った。ゲストは鈴木祥子浅井健一高橋研、吉川晃司、渡辺俊美鈴木彩子で、13年ぶりのフルアルバム『K』に参加したメンバーが入れ換わりで演奏した。オールナイトニッポンの公開録音は、4月4日に生出演できなかったことからリベンジ企画としておこなったもの。放送予定はいまのところ未定。

同年5月27日、13年ぶりのフルアルバム「K」を発売。同年7月1日、ブログでガンの新たな転移が見つかったことを報告した。

2009年7月28日午前11時01分、乳ガンのため都内病院にて死去した。享年38。


ディスコグラフィー

シングル
(以下はポニーキャニオンから発売)

ZOO (1988年11月2日発売、C/W『365日の戦争』)
Sweet Little Boy (1989年2月21日発売、C/W『真っ白な月』)
Hard Rain (1989年5月21日 発売、C/W 『Sweet Little Boy(ロシア語バージョン)』)
MERRY-GO-ROUND (1989年9月21日発売、C/W『うそつきのロッカー』 90位)
僕たちの国境 (1990年2月21日発売、C/W『ラッシュアワー』 61位)
毎日放送「地球ZIGZAG」オープニングソング
神様が降りて来る夜 (1990年5月21日発売、C/W『金色のライオン』 13位)
ドラマ「悪魔のKISS」挿入歌
三日月に腰掛けて (1990年11月21日発売、C/W『キースの胸で眠りたい』 45位)
翼をください (1991年1月23日発売、C/W『アイル・ビー・ゼア』 5位)
『アイル・ビー・ゼア』(フォー・トップスのカヴァー)は日本航空「I`ll」CMソング(本人出演)
見つめていたい (1991年11月13日発売、C/W『脳内テンションダダダァーン』 19位)
『見つめていたい』はパナソニックニコンポ「HALFコンポ」CMソング (本人出演)
『脳内テンションダダダァーン』はパナソニック「BAZOOKA」CMソング (本人出演)
からっぽの僕 (1992年12月16日発売、C/W『14HOLEのDr.マーチン』 69位)
風の生まれる場所から (1993年6月18日発売、C/W『9時間先の国』 88位) 
(以下はファンハウスから発売)

Big Beat (1995年6月25日発売、C/W『GENERATION Y』 95位)
HEY HEY (1995年8月25日発売、C/W『道』)
DREAMER DREAMER (1995年12月1日発売、C/W『CRY BABY CRY』)
Go Home No Home (1996年5月22日発売、C/W『Bye Bye Summer』)
夏の朝にキャッチボールを (1996年8月21日発売、C/W『FLY HIGH! BOYS & GIRLS』)
WONDER RAIN (1997年1月22日発売、C/W『Electric Blue』)
(以下はユニバーサル・ミュージックから発売)

バタフライ〜あの晴れた空の向こうへ〜 (2009年3月18日発売、収録曲:『Miss You』 / 『金色のライオン』 / 『バタフライ〜あの晴れた空の向こうへ〜(Instrumental)』43位)
(順位はオリコンでの最高位)


アルバム
(以下はポニーキャニオンから発売)

ZOO (1988年11月21日発売)
収録曲:Sweet Little Boy / ZOO / からっぽのフィルム / Russian Blue / 365日の戦争 / Paradise City Blues / Winter Mute / Kids / You've Got A Friend / 真っ白な月
CAMPFIRE (1989年10月21日発売)
収録曲:Haircut Blues / メリーゴーランドに乗ってる君のことが好きだよ / キャンプファイヤー・ソング / 月曜の朝、汽車に乗って / 愛をあげたい / カリーニン広場へおいでよ / The Storm / うそつきのロッカー / 神様が降りて来る夜 / (gonna be a) Hard Rain -激しい雨が降る- / Mother
Hippies (1990年7月21日発売)
収録曲:Hobo's Blues / City(緑の街で) / 星空の地下鉄 / 金色のライオン / アフリカの歌 / Gypsy Blood / レジスタンス / 淋しい避暑地(マリーシカ) / タンポポの爆撃隊(Dandelion S.Q.N.) / 健康な朝のために(都市計画第38号) / パイレーツ / 39番目の夢 / スーベニール
Church (1991年3月21日発売)
収録曲:Churchのテーマ(instrumental) / 三日月に腰かけて / City 緑の街で / Saturday Night / ZOO / アイル・ビー・ゼア Reach Out I'll Be There (日本語バージョン) / 真っ白な月 Moon On The Destiny / 神様が降りて来る夜 / 戦争が起きたら / 愛をあげたい / 翼をください / キースの胸で眠りたい / 僕たちの国境(remix) / 君に出会えたこと
Weed (1992年2月5日発売)
収録曲:見つめていたい / 僕を撃て / うそつきこざるかわがままサンディ / シベリア鉄道 木枯らし篇 / ジェロニモ / 奇妙な果実 / Hey Hey Hey '91 / 脳内テンション ダダダァーン / みんな僕のせいさ / WEED -a march of silence-
(以下はファンハウスから発売)

BEATA (1995年9月1日発売)
収録曲:HEY HEY / Big Beat / GENERATION Y / Telly Box / Insomnia / PLASTIC / Do It / 1・2・3・4 / SILVER MOON / MONSTER / Fortune Song / Big Beat #2
BANBITA (1996年9月21日発売)
収録曲:I LOVE R&R BAND / 夏の朝にキャッチボールを / FRY HIGH! BOYS&GIRLS / Go Home No Home / ガレージの中のWarrior / Beth,It's Allright / Mr.Loser / グレッチャー / Super Special Monkey Magic / Midnight Sunny Moon / The Crooked World
(以下はユニバーサルミュージックから発売)

K (2009年5月27日発売)
収録曲: Kiss × kiss × kiss / バタフライ〜あの晴れた空の向こうへ〜 / ZOO(20 th Anniversary) / Friend / morning cry / Remember 〜17才の君へ〜 / ドーナツ / LOVE REAL ACTION / Miss You / 小さな花 / Life
以下はSORROW名義での発売
(以下3枚はインディーズからのリリース)

SORROW (1999年3月25日発売)
収録曲:My name is Sorrow / Happy? / Good bye puppy / Bond girl #007 / Catwalk / Rubber sole / My name is Sorrow -Remix-
MACARONI (1999年10月21日発売)
収録曲:Macaroni / Scratch / Black Leather Girl / Trap Spider / Siberian Sky / Mamok / Skate King Suicide / Rosie / West End
Lagrimas de Maria (2002年1月23日発売)
収録曲:PIPE LINE / GOD COMING / Estados.Unidos.America / Rubber sole / Lagrimas de Maria / HUSKY / TEENAGE HERO / ACE OF SPADE / LOVE & GOLD / LA-ROCKA! LA-ROTA! / DEATH OF SPADE / SPIKE

(以下はユニバーサルミュージックから発売)

TOKYO RODEO (2003年2月5日発売)
収録曲:intro -Dead channel- / TOKYO RODEO / Gabriel / Woe Rain / DEATH ON SPADE(NEW version) / HUSKY(NEW version) / GOD COMING(NEW version)
confusion (2003年11月5日発売)
収録曲:Gitanda / SHERRY / Sunny Boy / Baby Snake Alaska / PARANOIA / Heaven's Door / Dolly / LUCIA / Carnival / BLACK BERRY / RAIN MAKER / confusion

映画
東京の休日 (1991年)(主演)
白痴 (1999年)
贅沢な骨 (2001年)
696TRAVELING HIGH (2001年)(監督作品)
BLACK KISS
LOVEDEATH

TVドラマ
新宿鮫 屍蘭』(NHK-BS2、1996年)
新宿鮫 毒猿』(NHK-BS2、1997年)
『WITH LOVE』(フジテレビ、1998年)

ラジオ
Good Morning No.1 (FM795、1988年11月〜1989年9月) 
川村かおりオールナイトニッポン (ニッポン放送、1989年4月〜1991年11月)
明日は日曜 (FM795、1989年10月〜1990年10月)
BARIBARI PARADISE (FM795、1989年6月〜1990年3月)

著書
『volume ― 僕の手の中』 (角川書店、1992年) ISBN 404183001X
『Helter Skelter』 (宝島社、2005年) ISBN 4796648461
『MY SWEET HOME ~君に伝えたいこと~』 (ぴあ、2009年) ISBN 4835617290

写真集
『THESE ARE THE DAYS』(2000年)
『True Romance』(2004年)

CM
資生堂『パーキージーン』(1988年)
日本航空『I`ll』(1991年)
パナソニックニコンポ『HALFコンポ』(1991年)
パナソニック『BAZOOKA』(1991年)
J-PHONE(1998年)

関連人物(楽曲提供・プロデュースなど)
辻仁成
高橋研
白井良明
NOBODY
根岸孝旨
真島昌利
松尾清憲
SOBUT
弥吉淳二
ベッキー(川村の娘とは原田芳雄宅の餅つき大会で毎年遊んでいる仲だが、川村本人とは2009年3月13日放送の「中居正広の金曜日のスマたちへ」が初対面)
杉原千畝(川村の父の上司で、仲人)