人工衛星「いぶき」や、東北大が開発したスプライト観測衛星を搭載したH2Aロケット15号機が打ち上げ成功無事軌道に乗る。

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 大気中の温室効果ガス濃度を宇宙から観測する人工衛星「いぶき」や、東北大が開発したスプライト観測衛星を搭載したH2Aロケット15号機が23日午後1時前、鹿児島県の宇宙航空研究開発機構種子島宇宙センターから打ち上げられた。

 ロケットは打ち上げ16分後にいぶきの分離に成功した。小型衛星も順に分離され、同日中にも軌道投入が確認される見通し。
 いぶきは温室効果ガス濃度を観測する世界初の衛星。高度666キロの軌道上から地球上の5万6000カ所の二酸化炭素(CO2)、メタンに関するデータを3日ごとに取得する。宇宙から地球温暖化対策の一翼を担う。

 スプライト観測衛星は東北大大学院の理学研究科と工学研究科が共同開発。高性能カメラを搭載し、雷雲の上空に現れる放電発光現象スプライトを宇宙から観測する。昨年12月、東北大から種子島に運び、H2Aに取り付けた。

 大阪府東大阪市の中小工場がつくる東大阪宇宙開発協同組合の「まいど1号」など5つの小型衛星とともに公募で選ばれ、宇宙機構の技術実証衛星と一緒に飛び立った。

 仙台市青葉区の市天文台角田市宇宙機構角田宇宙センターはそれぞれ、打ち上げの中継映像を見るパブリックビューイングを行い、関係者が打ち上げを見守った。

 いぶきは開発から打ち上げまでの予算が計約346億円で運用は5年間の予定。打ち上げは三菱重工業が担当した。

▲一言 其の後軌道に乗ったことが確認された。東北大もやるもんだね。