純損益は15行のうち7割強の11行で赤字決算となった。わずか4行のみが黒字

0ギンコウ
 
東北の地方銀行第二地銀の2008年4―12月期連結決算が13日、出そろった。金融危機による株価の低迷で多額の減損処理を迫られる銀行が続出。倒産の増加などに伴う不良債権処理費用も増え、純損益は15行のうち7割強の11行で赤字決算となった。

 株式など保有有価証券の時価が著しく下落し、回復が見込めない場合に損失として計上する減損処理は、15行で計640億2600万円に達した。

 13日の東京株式市場は日経平均株価で昨年12月末を1000円以上も下回り、低迷を続けている。年明け以降も株価に回復の兆しは見えない上、東北経済の悪化ぶりは深刻さを増しており、地銀経営は年度末に向けて一層下振れする恐れがある。

 不良債権の処理費用が増えた銀行は9行に上った。処理費用の最多は77の100億7500万円で、秋田の66億2900万円が続いた。増加幅が大きいのは青森で、53億円増えて前年同期の約12倍に達した。

 純赤字となった11行を県別に見ると、青森、秋田、山形、福島の4県に集中した。製造業の減産や消費低迷、雇用不安など、景況感が特に悪化している地域の銀行でより影響を受けている。

 本業のもうけを示すコア業務純益は、貸出金利息の増加などで3行が増益。ほかの12行は投資信託など預かり資産販売手数料の減少などが響き、前年同期比0.4―40.9%の減益だった。

 09年3月期連結決算の業績予想は、今期の純赤字11行のうち東邦を除く10行が最終赤字を見込む。 河北より