ジャパン・オープンで浅田真央が2度転倒したが、4選手の合計517・36点で2季ぶりに日本か優勝

日本、北米、欧州によるフィギュアスケートチーム対抗戦、ジャパン・オープンは2日、さいたまスーパーアリーナで行われ、日本はバンクーバー冬季五輪女子の銀メダリスト浅田真央中京大)がジャンプで2度転倒したが、4選手の合計517・36点で2季ぶりに優勝した。



 各チームの男女2人ずつがフリーだけを滑った。日本は同五輪で銅メダル輝いた高橋大輔関大大学院)と小塚崇彦トヨタ自動車)の男子でトップに立ち、女子の安藤美姫トヨタ自動車)と浅田で2位の北米を0・13点差で振り切った。



 2年前に右ひざを手術してから初めて4回転トーループを決めた高橋は159・19点で、男子の中ではアダム・リッポン(米国)の166・63点に次ぐ2番手。女子では五輪銅メダルのジョアニー・ロシェットカナダ)が最高の122・71点を出し、浅田は92・44点で5位だった。



 今季初の競技会に臨んだ浅田はジャンプの失敗が目立ち、92.44点で女子6人中の5位、高橋は4回転ジャンプを成功させ、159.19点で男子の2位だった。

 同五輪女子銅メダルのジョアニー・ロシェット(カナダ)を擁した北米が2位、同男子銀メダルエフゲニー・プルシェンコロシア)が参加した欧州が3位だった。



 フリーの新プログラムリスト作曲「愛の夢」を披露した今季の初滑走は、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)が回転不足になるなど、7種類のジャンプ中六つを失敗した。「優勝できてうれしいけど、足を引っ張ってしまってすみません」。浅田はばつが悪そうな表情を浮かべた。

 フリーの92.44点はシニア転向後では自己最低。もっとも、シーズンの始まりで、新たに佐藤信夫コーチを迎えてから1カ月もたってない。ただ、ジャンプの基礎から見直してきたオフからの課題に、改めて目を向ける機会にはなった。佐藤コーチも、指導はまだ手探りの状態であると強調し、「一つ一つ徹底的にやり込まないといけない」と指摘する。

 9月25日で20歳になった。「最初の滑りはすごく厳しいものでした」と苦笑いしたが、4年後のソチ五輪も見据えた再出発のシーズン。「大人」の浅田がどう滑り出すか。

浅田真央の話



「まだまだ(理想に)程遠い。新しいプログラムを一度滑ったので、積み重ねでもっと良くなると思う。もう少しやっていけば、ジャンプも安定していく」



安藤美姫の話



「リラックスしてできたし、新しいプログラムに手応えを感じた。2回転半−3回転も決めることができて自信になった」



高橋大輔の話



「競技会で4回転(ジャンプ)をおりられたことは自信になる。プログラムに関しては全然気持ちが入っていなかった。もっと細かい練習が必要と感じた」



小塚崇彦の話



「(今季)初戦ということで自分の力をどれだけ出せるか確認できたことが収穫。途中からは緊張がほぐれ、自分の演技ができた」

                                                                                                    • -