宮城県塩釜市魚市場で4日朝、今年の豊漁と海上安全を祈願する「初売りの儀」

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◎100キロ超のマグロも/塩釜市魚市場

 宮城県塩釜市魚市場で4日朝、今年の豊漁と海上安全を祈願する「初売りの儀」が行われた。新年の水揚げも始まり、一番船の繁好丸(山口県)などマグロはえ縄船3隻が入港して、メバチマグロなど約39トンが競りにかけられた。

 初売りの儀には水産関係者ら約200人が参加。塩釜神社の方向に向かって拝礼した後、鏡開きをして乾杯した。初競りでは、100キロを超すメバチマグロなどを仲買人が次々と競り落としていた。

 魚市場の昨年の年間水揚げ高は約96億7000万円で、2007年を約29億3000万円下回った。燃油高騰の影響で、マグロの巻き網漁、はえ縄漁がともに振るわなかった。

 塩釜市魚市場卸売協議会の渡部健会長は「丑(うし)の今年は、しっかりとした足取りで市場改革への地盤を固めよう」とあいさつした。

メバチ1キロ5140円/気仙沼市魚市場

 気仙沼市魚市場の初売りが4日朝、行われた。取引開始前の初売り式には市場関係者や来賓ら約100人が参加。威勢良く手締めや鏡開きを行い、初めて東北・北海道トップに輝いた昨年に匹敵する水揚げを確保できるよう願った。

 市場運営者の気仙沼漁協の佐藤亮輔組合長はあいさつで、世界同時不況や円高など水産業を取り巻く環境が一層厳しくなることを指摘。「難しい年だからこそ、関係者それぞれが特性を生かして漁船誘致に取り組み、成果を上げたい」と述べた。

 鈴木昇市長は「皆さんの努力で昨年は東北・北海道1位の水揚げを達成できた。さらに水揚げが増え、地域経済が発展するよう望みたい」と話した。4日は沿岸漁によるマダラやドンコの水揚げがあったほか、3隻の近海はえ縄船がマグロやカジキ類を水揚げ。1キロ5140円の「ご祝儀相場」を付けたメバチもあった。 河北より