4日早朝、大和町の酒蔵「大和蔵酒造」で立春に合わせた新酒の初しぼりが東北や首都圏に向け一斉に出荷

4日早朝、大和町の酒蔵「大和蔵酒造」で立春に合わせた新酒の初しぼりがあり、瓶詰めを済ませた限定千瓶が東北や首都圏に向け一斉に出荷された。

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 搾りたての新酒「立春しぼり」は、旧暦の正月にあたるこの時期の縁起物として宮城産のコメ3トンを使って1カ月半前から仕込んだ。杜氏(とうじ)ら13人は日の出前から酒蔵に集まり、瓶詰めやラベルのはりつけを急いだ。すでに700本が予約済み。「米の甘みが凝縮されている」と杜氏の佐々木政利さん(65)は胸を張る。


 蔵元では昨今、機械化による温度管理などが進んで1年を通して酒が出荷できるようになった。そんな中での立春しぼりは、出荷に「季節感」を持たせることで消費意欲を喚起し、日本酒の復権につなげたいという狙いがある。


 この日大崎市松山の「一ノ蔵」でも「立春朝搾り」があり、午前0時に蔵人たちが酒のもろみを搾り出す作業を始め、調合や濾過(ろか)といった工程を経て瓶詰めした。出来上がった1万2620本は主に県内向けに出荷され、その日のうちにほとんど売り切れるという。



やまや(仙台市)は立春の4日、当日の朝に搾った日本酒「雪の松島 立春しぼり 本醸造生原酒」を1000本限定で発売する。店頭で予約を受け付ける。

 子会社の大和蔵酒造(宮城県大和町)で、搾ったばかりの新酒を瓶詰めして出荷。県内全店で、同日午後3時から商品を引き渡す。

 価格は720ミリリットルで、1380円。県産酒米を使い、味わいはやや辛口という。やまやは「春を迎える縁起物として、フレッシュな風味を楽しんでほしい」と話している。 河北より