塩釜フード見本市2/18日に開催される

宮城県塩釜市で18日に開催される塩釜フード見本市に向けて、市内の水産加工業者が、出展する新商品の開発を進めている。海産物を塩に包んで焼く料理「塩釜焼」の新商品などを次々と考案。塩釜ならではの素材を生かしながら工夫を凝らし、全国のバイヤーに売り込みを図る。

 海産物を塩で固めるように包んで焼く塩釜焼に注目したのはマルケン菊地商店。エビやカニを塩で包んだ形で販売する冷凍商品を考案した。高級なイメージのある塩釜焼を、家庭でも手軽に楽しめるようにしたのがみそだ。

 焼き上がった塩釜焼の表面をハンマーで割ると、蒸し焼きになったエビやカニが味わえる。菊地秀行社長(37)は「塩釜の地名にちなんで塩釜焼がいいと考えた。家庭で塩を割れば、子どもも楽しめる」と自信を見せる。

 塩釜水産は、ロシア船が漁獲した安価な紅ザケの調理法を工夫。直接、塩をすり込む伝統的な「山漬け」製法で、魚本来のうま味を引き出した。

 このほか、カネシゲ高嶋商店は、生食の多いビンチョウマグロを干物やみそ漬けに加工。マルヨ鈴木商店は、マイワシを一般家庭で利用しやすいようなすり身にした。

 市などの実行委員会が主催する塩釜フード見本市はホテルグランドパレス塩釜で開かれる。2回目の今回は昨年より2社多い29社の水産加工会社が参加。ギョーザや菓子、地酒など他の食品産業も出展する。昨年に続き、石巻フード見本市と同日開催で、相乗効果によるバイヤーの誘致を目指す。

 実行委は「今回は参加業者が希望小売価格を明示する、食品見本市では珍しい方式をとる。商談を活性化させ、売れる商品作りを後押ししたい」と話している。 河北より