大崎八幡宮景気回復、家内安全、無病息災の祈りをこめて小正月の行事「どんと祭」

正月飾りや縁起物を燃やして先祖の霊を送る小正月の行事「どんと祭」が14日、県内各地であり、仙台市青葉区大崎八幡宮では、白さらしと白鉢巻き姿に、ちょうちんなどを手にした伝統の「裸参り」の参拝者が、高く燃え上がった「御神火」の周りを練り歩いて一年間の無病息災や商売繁盛を祈願した。

 正月14日に行われる同様の祭事は、全国的には「左義長(さぎちょう)」などと呼ばれる。大崎八幡宮では「松焚祭(まつたきまつり)」と呼ばれ、全国でも有数の規模を誇る。05年度には市の無形民俗文化財に指定された。裸参りは約250年前、杜氏(とうじ)が良い新酒の完成を願って、裸で身を清めたのが起源とされる。

 今年の参加者は109団体、2742人。不景気の影響か例年より約1割多いという。仙台市青葉区の会社員、堀野智健さん(24)は今年が2回目の裸参り。「寒いです」と話す一方、「会社の売り上げが良くなるように」と熱心に祈願。妻とともに正月飾りを御神火に投げ込んだ同区の会社員、森ドラさん(60)は「不景気が押し寄せてきているが、祈って吹き飛ばすしかない。たくさんいいことがあるようにと祈った」と話した